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人と手が触れるとき、スマホを触るとき、紙に文字を書くとき・・・ビチョビチョの手汗は困るものです。
手汗が多いと手のひらの雑菌も増えやすいため、他の問題も起こしかねません。

なぜ人は手汗をかいてしまうのでしょうか?
その原因について説明します。

手汗は誰でもかくもの

大前提として、手汗が全くでないという人はいません。

なぜなら、手のひらにはエクリン腺という汗腺が体の中でも2番目に多く分布しているからです。
汗腺があれば、そこから汗が出るのは当然のこと。

それではなぜ手汗を気にする人とそうでない人がいるのでしょうか。
それは体質によってその量がほとんど気にならない程度の悩みである人から、手のひらから汗が滴る程度の人までさまざまだからです。

程度の差こそあれ、漏れなくみんな手汗をかくからには、手汗をかく原因が存在しています。

暑いから汗をかく

汗をかく一番の理由はこれ。
人間は体温が40℃を超えてくると命の危険に繋がるので、体温調節のために汗をかくという機能が備わっており、これを温熱性発汗と呼びます。

汗は分泌されると皮膚上で蒸発し、その時の気化熱で体内の温度を下げてくれるので、結果的に体温が下がるわけですね。

通常汗は全身にあるエクリン腺という汗腺から分泌されますが、手のひらにはそのエクリン腺が密集しています。
そのため、手汗が増えるのも体温上昇と少なからず影響していると言われているのです。

緊張するから手汗をかく

私たちはみんなの前でスピーチをしなければならないとか、愛の告白をするとき、車の運転をしている時など、緊張するシーンにおいて手汗をかいてしまうものです。
また、白熱するスポーツの試合をみていた時にも気づいたらグーに握りしめた手のひらが汗でビッショリになっていたという経験もあると思います。

実は緊張するということは体にとってはストレスであり、ストレスを感じた体は興奮状態になります。
興奮状態になるのは交感神経という「活動するための自律神経」が優位に立っている状態であり、交感神経は汗をコントロールしている神経であることから手のひらから汗が大量に出てしまうのです。

精神的な問題で汗をかいていることから「精神性発汗」と呼ばれます。

通常ではない手汗

以上のように、暑いときや緊張したときにかく汗というのは、なんらおかしいことはありません。正常なことです。
でも中には「暑くもないし、緊張もしていないのにずっと手が湿っている」という人もいるでしょう。

その場合は「自律神経の異常」を疑う必要があります。

自律神経の異常

なぜ「暑くないのに汗をかく」のかというと、自分自身が「暑くない」と思っているだけであって、自律神経は「暑い」と感じているからです。
同様に「緊張していない」と思っていても自律神経が緊張感を覚えている、ストレスを感じているのであれば手に汗をかくのは仕方ありません。

つまり、あなたの感覚と自律神経の感覚にズレが出てきてしまっているんですね。

自律神経自体は私達の意思でコントロールすることができません。
そのため、「暑くないのにな・・・」と思っていても自律神経が暑いと感じてしまえば汗が出てしまうわけなんです。

自律神経の異常が起きる原因としては、睡眠不足や食生活の乱れ、強いストレスを受けていることなどが挙げられます。
睡眠不足や食生活の乱れも、あなたの体にとっては極度のストレスとなる点に注意が必要です。

体がストレスを感じれば、交感神経が刺激されるため、発汗が促されることになるわけです。
特に女性の場合には女性ホルモンの乱れによって自律神経バランスが崩れてしまいがち。

こうした自律神経の乱れなどによって引き起こされていると考えられる発汗症状を多汗症と言います。

多汗症

多汗症は何らかの理由によって汗を多くかいてしまう症状です。
なかでも手汗がひどい人のように、体の特定部分だけの発汗がひどい症状を局所性多汗症とよびます。

多汗症の原因は明確にはなっていません。
ただし、汗をかくメカニズムは自律神経に支配されていることから、自律神経の異常が疑われています。

たとえば同じだけ体温があがったとしても汗をかかない人もいれば大量に汗をかいてしまう人もいるのは、自律神経が「体温が上昇した」「発汗せよ」と指令を出すタイミングに違いがあるせいです。

普段から運動をして汗をかきなれている人と、普段全く汗をかかない人ではそのタイミングが相当ズレてしまうことは想像にたやすいと思います。

また、人前でスピーチする場合にも、スピーチしなれている人と初めての人では緊張の度合いが違いますね。
過去にスピーチで失敗した経験がある人の場合は必要以上に意識してしまうことで手汗が止まらなくなるということもありえます。

このように多汗症を引き起こしているのは先天的な異常によるものではなく、生活習慣の乱れのような環境要因や、不安を伴う失敗体験などといった後天的なものであると考えられています。
真面目で小心者な人ほど失敗を恐れる傾向にあるため手汗をかきやすいという意見もあります。

そのため、局所性多汗症の場合には生活習慣を改善していくことや、自身の精神をしっかり保ち気を強く持つことなどで克服していけるとも言われています。

手汗を止める方法

以下に具体的な手汗の改善法を紹介します。
手軽に手汗を止められるアイテムから、確実に止める方法まで様々な対処法があるので自身の手汗レベルの程度にあった対策方法を見極めていきましょう。

手術

一番確実に手汗を止める方法として、手汗をかかせる指令を出す交感神経を遮断するETS手術というものがあります。
交感神経が末梢神経に作用し、手のひらの汗腺から汗を分泌しているため、これを遮断してしまえば手のひらに一切の汗をかかなくなることが可能なのです。

手術をするか否かといった治療方法は医師とのカウンセリングによって決まっていくものなので、あまりに手汗がひどい場合には皮膚科の受診をおすすめします。
場合によっては甲状腺ホルモンが異常に分泌される甲状腺機能亢進症や、糖尿病のおそれ、咳が出るようなら結核などによって手汗がひどい可能性もあります。
病院での診断によってはそういった病気が判明するかもしれません。

手術によって確実に手汗を止めることはできますが、確実に後遺症も残るものですし、いきなり手術というのはハードルが高いものですね。
ETS手術は手汗を止める最後の砦と考えておきましょう。

病院によっては医師の診断によって神経遮断薬のようなものの処方による治療法を勧められることもあります。

詳細:手汗を止めるETS手術を受ける際の費用とデメリット

精神を落ち着かせる/日常生活の見直し

手汗は身体の緊張状態などの精神的な問題で分泌されるものなので、理論的には精神を落ち着かせることができれば手汗も抑えられることになります。
深く深呼吸をするなどで精神を落ち着かせる努力をしてみてください。

また、手汗をかかせる自律神経は日常生活とも密接に関係しています。
生活リズムが崩れることによってホルモンバランスが崩れると、それに連動して自律神経も乱れるようにできています。

食事のバランスや睡眠不足、運動不足でもホルモンバランスは崩れ、自律神経失調症や場合によっては若くして更年期障害のような症状が出ることも。
手汗がひどい人は他の方法よりもまず先に生活習慣を見直すことが大切です。

半側発汗/ツボ

反射的に手汗を抑える方法として、半側発汗やツボという対策法もあります。

半側発汗は芸者さんが顔の汗を抑えるのに使う方法で、腋の下あたりを抑えることで手汗をひかせてくれる即効性のあるものです。
詳細:手汗を止めるのに「二の腕を締め付ける方法」は有効か?

また、東洋医学から発展したツボ押しにも身体の不調を整えることで手汗を止めることができる効果が期待できます。
ただしツボ押しは専門的な知識が必要なものなので、安易に素人が行ってしまうと逆効果になる可能性もある点に注意が必要です。
詳細:「手汗に効くツボ」に効果がない理由

ミョウバン水

手汗を止めるのに昔から使われている方法として、ミョウバン液を使うというものもあります。
ミョウバン液はスーパーなどで買えるミョウバンと水道水を混ぜ合わせたミョウバン水のことで、汗腺の収れん効果があることから手汗を止めてくれる効果があるものです。

詳細:収れん作用で汗を抑えるミョウバン水の作り方と安全性

制汗剤

手汗を止める一番簡単かつ手軽な方法としては、手汗用の制汗剤を使用することが挙げられます。
腋汗用の制汗剤とは違い、手のひらにあるエクリン腺に作用する制汗剤です。

スプレータイプ、クリームタイプ、パウダータイプがありますが、ハンドクリームのように使えるクリームタイプがおすすめ。
内容量などのコスパだけで選ぶのではなく、しっかりと手汗を止める効果が期待できる「医薬部外品」指定の商品を選ぶ必要性があります。

詳細:手汗用の制汗剤と腋汗用デオドラントの違いと選び方

もし手汗に悩んでいたらオススメしたい制汗剤3選

手汗に悩んでいるものの、どの制汗剤にしたらいいのか悩んでいる方は、とりあえず以下3つの制汗剤を参考にしてみてください。
それぞれ配合されている成分と商品のタイプが違うので自分の手汗レベルや使うシーンに適したアイテムを選ぶようにしましょう。
制汗剤は手術などとは違い、比較的簡単に手汗の悩みから解放されるためおすすめです。

強い制汗作用が欲しい人向け「デトランスα」

手汗に強い制汗効果を表す、塩化アルミニウムを配合したデンマーク製のローションタイプの手汗用制汗剤です。
塩化アルミニウムは強い効果がある反面、肌荒れなどの副作用が起こる可能性も高いため、日本人向きではないという声も。

公式サイトからの購入で初回分が多少安価に購入することができますが、2回目以降は通常価格での購入となり、並行輸入品ということもあって高額になります。

それでも、肌に負担がかかったとしても強い効果を期待したいという方にはオススメの商品と言えます。

初めて制汗剤を使う人向け「CORKL(コルクル)」

手汗に悩んでいる人のための化粧クリームです。
リニューアルをして肌に対してのやさしさを追求した化粧品になりました。

肌への刺激が少ないように使用成分を厳選、サラサラの肌触りを体感できるように作られているため初めて制汗剤を使う人にオススメです。
(肌への優しさを最優先にしているため消臭成分などは撤去されています)

現在はAmazon、楽天、Yahoo!ショッピングでの販売になっています。

気になる時に手汗を止めたい人向け「farine(ファリネ)」

パウダータイプの手汗用制汗剤です。
ネット通販系の制汗剤においてはかなり知名度が高い商品といえます。

有効成分ACHが手のひらの汗腺を塞ぐことで手汗を止めることができるというもの。
パウダータイプなのでベビーパウダーのように使うことが可能です。

効果は1~2時間と短いため、一日のうちで手汗が気になるシーンの直前に使用するぐらいがちょうどいい方にはオススメです。
公式サイトからの購入で30日間の返金保証が得られるメリットがあります。